asnomi studio – furubita journal last page の解釈

asnomi studio さんの作品「furubita journal last page」の投稿者による解釈です。主に歌詞の意味を考えます。

以下のページで配信されています:
furubita journal last page by asnomi studio | TuneCore Japan

作品情報
  • タイトル : furubita journal last page
  • トラック数 : 8
  • ボーカル : 小春六花(Synthesizer V)
  • 発表 : M3-2023春(2023年04月30日)
トラックリスト
#1 遠い日の青を。
#2 Birth
#3 メメントモリ
#4 藻
#5 Swim in beer pond
#6 timetravel
#7 最初の光
#8 ぼくらのうた

1. 歌詞解釈

昔の(=「furibita」)憧れを忘れられず、そこから積み上げてきた物(=「journal」)の終着点(=「last page」=「最後の1ページ」=「最果て」)を追い求めた者たちの、葛藤や諦念やその先の一歩を、それぞれの立場から描いている作品と解釈した。

曲の間で一人称が統一されていない(「僕」「あたし」「私」「ぼく」)ため、特定の誰かの視点で書かれたものではないと思われる。ただし、最後の 3 曲(#6, #7, #8)の一人称は「ぼく」(「ぼくら」)で同じとなっている。

#1 遠い日の青を。

解釈概要:

「僕」から、同じ憧れを抱いていたはずの他の人たちへ。
昔の憧憬を覚えているのはひょっとしたら自分だけなのだろうか?
#2 Birth

作品タイトルの一部「last page」に近い表現「最後の1ページ」が登場する唯一の曲。

解釈概要:

憧れたものとは違って忙しい日常に追われているけれど、憧れは捨てずに生きていく。
#3 メメントモリ

解釈概要:

夢を追って始めたこの日常を積み上げていけば、いつか憧れに辿り着けると信じていたいけれど、ずっと続くはずもない。
#4 藻

藻ん藻ん

解釈概要:

人生に迷子で何もかもに悶々としている日々。
#5 Swim in beer pond

インスト曲。酒を飲むのか飲まれるのか。

#6 timetravel

「帰国後に書いた曲」とのことで、「缶詰」は飛行機からの着想でしょうか。

解釈概要:

環境が変わっても、日常はおんなじだった。
#7 最初の光

解釈概要:

光り輝いて見えていた憧れの世界は、別世界ではなくて、ぼくらで構成される地続きの世界だった。
#8 ぼくらのうた

解釈概要:

憧れとは違うものだったけれど、ぼくらは日常を生きていく。

2. 雑感

M3-2023春 で入手した作品の中で一番好きです。どこが好きなのかを説明する能は相変わらず無いですけれど。ロックとヤンデル美少女は好きなので、ジャンル的にはこの作品が好きな気がするのですが、それとハマるのはまた別です。

各曲の解釈をすっ飛ばしていきなり全体の解釈を書いていることもあって、色々と見逃しているかもしれません。このパターンの記事は初めてです。

この記事よりもさらに前の感想としては以下のように tweet していました:

furubita journal last page、
昔思い描いていた未来図の最後のページをぶん投げることも綺麗に締めくくることもできなかったし挙句には誇大妄想だったと気づいたが、それでも世界に明かりは灯っているし自分もその小さな灯りの一つになるのさ
的な?

11:44 PM · May 5, 2023 https://twitter.com/rinki_s/status/1654497206064369669

多分この時点では視点者がアルバムで共通して 1 人だという前提で考えていたと思います。一人称が違うのでその前提は誤りと今は考えています。

#8 の「スンスン」が可愛いですね。(藪から謎感想。)

以下の tweet や note より、後日作者様による何かが投稿されるかもされないかもしれませんが、その前に自分が何を考えたかを書きました。何かが投稿されたら何か追記します。

考察/感想嬉しいっす、ありがとうございます。
後日ブログに「furubita journal last page」にかけた想いみたいなやつをまとめようかな。多分それが夏コミの新刊のベース設定に加わる。

11:45 PM · May 6, 2023 https://twitter.com/asnomi_com/status/1654859954745114624

Tweetしてしまった手前ブログ書かないといけない

2023/5/8 21:35:49 https://misskey.io/notes/9eie4kuuml

2023/07/31 追記

作者様による解説が投稿されていました。
【furubita journal last page】コンセプトと製作エピソードの解説 – いっぱいいる

上記が公式様ですよ、自分のブログなんて見てる場合じゃないですよ、じゃあの。……で終わりそうになるのですが、自分のことは自分しか書く人がいないので自分のことを書くのです。

最初に、なんと上記の作者様の記事の中で自分の記事へのリンクがありました。嬉しいです。ありがとうございます。一方で、自分のはしょぼしょぼな記事で何だか申し訳無い気持ちになりました。自分の記事よりもずっとマシな記事を書ける人なんていくらでもいるんでしょうが、少なくとも見つかりやすい形で書いた人は自分一人だったのかしら。

解説で意外だった箇所は “自分自身の手記としてのリアルに起きたエピソードと、一貫して描いている世界観(コンセプト)の中でのシナリオを両方書いている” の、後者の部分です。自分は基本的にはこの作品は現実準拠で、実体験ではなかったとしても現実と同じ世界を描いているものと思っていました。しかし、過去作から共通するコンセプトを基に描いている面もあるそうです。そのことに 5 月時点で気付かなかった主要因は過去作品まで調査してなかったことかもしれませんが、好き勝手思ったことを書くのがこのブログなので多分改善されません。asnomi studio さんの次の作品を考える時には生かされるでしょう。

客観的なことを書くのを捨てるならもっとハジケていかないといけない。全部一次/二次創作にしろ。

全体的に夢追い人的な要素があると感じていたのですが、解説には特別そういった記載は無かったです。そういった要素があるとすれば、その由来は “自分自身の手記としてのリアルに起きたエピソードと、一貫して描いている世界観(コンセプト)の中でのシナリオ” のどちらでしょうか。あるいは、そんな要素は無いものの自分が勝手に憧れて勝手に見出してるだけだったり。

夏コミは新刊は無いらしいので残念ですが、その内には出そうなので楽しみに待ちましょう。

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